定款について思うこと

こんばんは。
月末恒例の更新です。

法人の登記を依頼されたとき、最初にやることは定款の内容確認です。

業務に慣れていない頃、手続きについて質問を受けた際に教科書どおりの回答をし、後で定款を見て「やべ!」となることもありました。

慌てることはしばしば

定款はある程度自由に変更が出来ますから、会社(法人)によって決議方法が違っていたり、細かいところでは議事録に署名押印する人が定められていたりと様々です。

で、「最新の定款を見せてください」と申し出ても「はい、これ最新ね!」と出てくることは殆ど無く「多分、これかなぁ」な感じです。

例えばですが、過去に福岡市から市外へ本店を移転している会社等の場合、定款の内容が絶対に変わっています。

大抵の場合、第3条あたりに「当会社は、本店を福岡市に置く。」としてあるところ、上記の場合は「当会社は、本店を福岡県春日市に置く。」等となっていなければおかしい訳です。

まぁこの程度はよくある話で「本店移転して定款は書き直していないのね」と判断できるのですが、その程度で済まないこともあり。

歴史の長い会社で過去に色々と登記しているが、現在は登記懈怠の状況で早く登記したい。
でも過去の議事録もない、定款もないとなると作業が結構大変な時もあります。

原始定款は公証役場に一定期間は保管されていますから引っ張ろうと思えば引っ張れますが、それは設立時の定款なので問題解決にならないことも多く。

定款を一から作り直すケースもありますが、過去の履歴を調べることが出来ないことに変わりはありません。

じゃあどうするかなんですが、、、結局は法人さんに保管をお願いするしかないのかなと。

過去に依頼した司法書士等がデータを持っているだろ!と思う人もいると思いますが、必ずしもそうとは言い切れないのです。

理由は修正後の定款を法務局に提出しなくても申請できる登記は多いからです。

もちろん、手続きに合わせて変更後の定款をお客様に渡しているケースもありますが、過去に見てきた範囲で言うと、そこまでしている事務所はそう多くないのかなと(個人的な印象です)。

加えて、そもそもの話としてお客さんが持っている定款データが紙媒体のみだったりPDFデータのみで修正にひと手間かかるケースでは、そこまで(修正まで)しないことも多いのかなと。

会社を設立した際、定款の内容を簡単に修正できるワードデータ等を渡さず、電子署名入りのPDFデータしか渡していない事務所が多いのも理由の一つと個人的には思いますが、まぁ考え方も色々なのでこの辺で止めときます。

ということで、結局何が言いたいのかよく分からなくなりましたが、法人には議事録一つとっても保管義務がありますので、定款もしっかり保管をお願いします、ということで終わりたいと思います。

明日で9月も終わり。
更新はこの一回で終わるのかどうか、、、

明日も肩の力を抜いてやり過ごしましょう。