不運な靴と向き合った話 その1

仕事用の靴の中に23年前に購入したものがあります。
これまで4回も色の染め替えを行っており、1度目以外は満足した色に仕上がらなかったためここ何年も放置状態でした。

満足した色に仕上がらなかったのは染め替えを依頼した1回目から3回目の業者さん(みな別の業者さん)のせいではありません。
単に仕上がった色が自分の好みでは無かっただけだと思います。

が、

4回目に依頼した業者さんのお陰で私はこの靴を放置することに決めました。

汚い色

向かって右側(左足)は黒く見えますが染めた業者さん曰くダークブラウン。
写真じゃ分かりにくいですが色もベッタリしていて過去最悪な状態、、、そして、、、
よく見ると色が剥がれているのが分かります。

仕上がりに唖然とする

これ、私の手元に届いた時点で他の箇所も既に下の色が見えている箇所がありました。
ちなみに、向かって左側(右足)は後に書きますが、私が自分で色を抜いた状態のものです。

業者さんに問い合わせると「色が剥がれるのであまり磨かないでください」と。
なんと、靴なのに「磨くな」と言われました。

革自体が劣化しているため色が上手く染まらなかったり、思っていたのと違う色に仕上がってしまうのは仕方ないとも言えます。
茶色の靴は尚更かと。

が、届いた時点で色が剥がれ、靴の修理を行う業者さんが「靴を磨くな」と来たもんですから正直言うと「むちゃくちゃ」だなと。

とは言え、もともと放置していた靴で最後のつもりで染め替えを依頼したこともあり、呆れて文句言う気も失せたので諦めてそのままにしておりました。

で、

ここ最近、片付けしていた時に捨ててしまおうと思ったのですが、なんだか可哀そうにも思えたのでダメもとで自分でやってみるかなと。

まず全体の色を落とします。
落とした後の画像がこちら。

まあまあ大変な作業

で、長くなるので過程は省略するとして、自分で仕上げた結果がこちら。

満足な仕上がり

うーん、納得の出来栄え。
次の日から1軍扱いに昇格し、フルで履いております。
なるべく基の状態を残すためクラック(革のひび割れ)は補修せずそのままにしました。

靴にお詳しい人からすると、クラック=ダメ、みたいな考えが大勢だと思いますが、私は素人考えで程度によっては味があって良いんじゃないかと。

ほんと、この靴には申し訳ないことしたなと。
最後に依頼した業者さんに文句言うつもりはないのですが、あまり適当なことはやらないでほしいなと思った次第でございます。

ということで、実は不運な靴がもう1足あり、そちらも復活させましたのでまた書きたいと思います。
来週あたり、梅でも見に行きますかねー。